朝井リョウ『何者』を読んでTwitterのお作法を考える

  • Posted on: 2013年6月2日
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本日の一冊

本日紹介する書籍は、浅井リョウさんの小説です。この作家となまがつおは同い年です…。作品を読むと、年代や境遇が似ているからか「あるある」的共感が起こります。同時に、自分の心の矛盾点をも指摘されているような気持ちにもなり、そこはかとなくもやもやチクチクします。それだけ作家はとても鋭い洞察を持っていることだと思いますし、作品を読む度、関心しつつびびりまくってしまいます。

本エントリでは、ネタバレやは致しません。小説内で批判的に描かれている主題に対して、なまがつおが感じたことを書いていきたいと思います。

本当にざっくり内容を書くと、就活生がTwitterとリアルの微妙なコミュニケーションの機微を追ってという、ただそれだけの話しなのですが、伏線を回収する構成力もあり同世代の1人のかつおとしては、とても味わい深い作品でした。

本エントリの内容

  • 大事なのは「半径1m以内」
  • Twitterでやると痛いこと2つ
  • でもやっぱり皆様にはツイートして欲しい

大事なのは半径1m以内

ツイートは地に足がついているものとそうでないものがあるように思います。地に足がついている、とは以下のいずれかを満たしていること指します。

  • 自分の実体験に基づく
  • 根拠がある
  • 本人の気持ちが伝わる

いかに匿名でやっていようとも、自分の実体験にもとづいていないツイートってなんとなくわかってしまいます。その逆は、一般論、ネット記事の言説の受け売り、が根拠だと地に足がついているとは言えません。そのツイートを親しい間柄に言えるか?が重要な閾値だと思います。かつ、自分から「半径1m以内」を語るツイートであれば、地に足がついていると言えます。

本当は、半径1m以内の中でしか自分は行動できないし、物理的に影響を与えられる範囲であります。

within1m_1

しかし、スマホもテレビでもどこからともなく洪水のように情報があふれているため、なりたい自分像みたいなのを作り始めて、無理やり自分をそれに当てはめてしまいます。自分の親しい範囲への視野が狭くなってしまいます。

within1m_2
この浮き足立った現象こそが「何者」の主題のように感じられました。

Twitterでやると痛いこと2つ

小説では、登場人物を巧みに使って、以下2つのするべからずを説いているように思えます

  1. 自分を取り繕って、加工する
  2. 攻撃されない安全圏で、自分を棚上げして誰かを批判・批評する

こうしている人は相対的に「リアル」つまり半径1m以内の立場を危うくしています。リアルではどんどん行動しづらくなるし、Twitterで繋がっていなくととも周りの人間は離れていくことだとなまがつおは思います。

小説の中でも、登場人物の行動を痛烈な描写で批判していました。おそらくは作家の実体験に基づくことなのだと思います。

でもやっぱり皆様にはツイートして欲しい

この小説の読後、Twitterをコエー!ってなります。けども上記の2つ以外封じれば、特に何を発言しても良いように考えています。

  • 上司のディスり
  • 社畜アピール
  • 疲れたアピール
  • 今から本気だすアピール
  • 構ってアピール
  • 遠回しな恋人と関係アピール
  • ノマドアピール
  • 不毛アピール
  • 不要な情報の垂れ流し
  • 遠回しなおれできるぜすごいぜアピール(セルフ・ブランディング」とも)
  • イカした興味関心あるぜアピール(「キュレーション」とも)

別に何をやっても悪くないです。

しかも上記のようなツイートが、そこまでつながりの深くない他人を
クスっとさせたり
新しい知識や視点を与えてくれたり
誰かの心を癒したり救ったり
してくれるのです。
なまがつおは良くそうさせて頂いてます。

嫌な人はブロックなりアンフォローすれば良いと思います。ツイートのオプトインやオプトアウトは容易です。

自由に発信出来る場なので、基本的に何を発言しても良いと思います。疲れたアピールとか構ってアピールを批判する記事もありますが、個人的には、Twitterはそういう些細なアピールとかぼやきに最も的したメディアで、そのために設計・デザインされたと行っても過言ではないです。

それにしても、この小説は同世代が書いたってだけに、とても衝撃的な作品でした…。この衝撃は特に同世代の皆様に読んで頂きたい…。
けど、なまがつおはTwitter好きですよとお伝えしたかった次第です。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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